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2009年09月 アーカイブ

2009年09月06日

TFCC損傷

 この検索ワードでgoogleと、たくさんのページがひっかかってくる。要点をまとめよう。

・TFCC (Triangular Fibrocartilage Complex, 三角線維軟骨複合体)とは、手の尺骨と月状骨のあいだに横たわる、膝の半月体様の構造物である(本当はもっと広い)。手関節の運動性および支持性向上のために働いている。
・外傷性のものが多い。受傷機転は、転倒して手を突くこと。この時に手が外転していると尺骨頭に力がかかりやすい。
・一度損傷すると血行に乏しいことより極度に治りにくい。
・手の回内回外で疼痛が生じ、尺屈回外テスト陽性、MRIにてTFCCのT2 high intensityを認めるなど、比較的診断は容易だが、整形外科医の認知度が低いこと、「手の外科」医の数不足、そして治療法が確立していないことより、治療難民が溢れている

などだ。

 特に問題なのが、TFCC損傷だけでは説明不能の激痛や脱力を伴うこと。筆者のばあい、あきらかに受傷後の爪の成長が止まっている。左手は切らなくてはならないほど伸びているのに、右手は短いままなのだ。これは、おそらく(想像だが)CRPSを合併することによるのではないだろうか。このページにも、両者の関係が触れられている。TFCCの損傷によって、自律神経に異常が生じやすいのではないだろうか。

 治療は何をみても同じで、三ヶ月間の装具(ギプス)固定。難治性のものには(って、基本難治だと思うのだが)ステロイド局注、三ヶ月の保存療法にて改善がなければ関節鏡下の靭帯縫合/TFCC部分切除などを行うようだ。部分切除で改善することがある、ということは、構造・機能の完全再建はかならずしも必要がないということだろう。疼痛が取れれば、ある程度他の組織が役割を肩代わりしてくれる?

 とりあえず、今は、夜手の置き場がなくて寝られない状態だ。装具をつけていても、手を置く位置によっては、小指の先、尺骨頭から手の背側、そして前腕の尺側側に痛みが出る。これって結構重症っぽい。早くオペしてケリつけてしまいたいのだが!


 というわけで、山にもいけてないし、本も読めていない。おまけに週末はウイルス性胃腸炎(新型インフルかも)で寝ていたし。

 大岡昇平「成城だより(上下)」
 塩野七生「ローマ人の物語 最後の努力(上中下)」「海の都の物語」は読んだが・・・

 

亀井静香氏を

 ぜひ法務大臣に!!!!!

2009年09月07日

手首の思い出

わたしが突いた 右手が痛い

昨日の山の 右手が痛い

ううううう・・・・・

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2009年09月09日

TFCC損傷(2)

 右手を使い過ぎたら(サポーターを着けたままだが)痛みが再発したので左手で打っている。


 昨日、筆者の同級生がチーフを勤めている某大学の「手の外科」を受診してきた。卒業以来会っていなかった同級生の診察を受けたが、「尺骨から垂直に伸びている腱が切れている(ulnolunate ligament, 尺骨ー月状骨間靭帯のことだろう)が、TFCC本体は無傷っぽい(MRI上は切れてるっぽいけど)」とのこと。「あと二ヶ月間はいまのサポーターしててください。オペが必要になる可能性は10%以下でしょう」と言われたが、あと二ヶ月鬱・・・きょう右手を使ったらだめっぽいし。

 せっかくなのでTFCC損傷についてまとめようと思ったが、このサイトがあまりにもよく書けているので、その気が失せた。共著者が1981年にTFCC(とその損傷)という概念をいちはやく提唱した第一人者であるA.K.Palmer博士だし、ここを見れば基本的にほかを見る必要はない。希望があれば日本語でまとめますが。

#ほかには以下のサイトの情報量多し

http://r134super.blog88.fc2.com/
http://www.est.hi-ho.ne.jp/takatani/works/sttr/tfcctop.html
http://blog45.neec.ac.jp/archives/51663295.html
http://blog45.neec.ac.jp/archives/51663296.html

2009年09月11日

民族とネイション

 筆者は、タバコを巡る「議論」には興味がない。その理由は、過程はどうあれ、タバコは将来法律で禁止されるか、高額な税金を課せられた上で、路上を含む公的空間での喫煙禁止の方向へ進むのは必然であると考えているからである。要するにその嗜癖性・依存性は覚せい剤や麻薬と同等であり、国家によってパターナリステックに禁止されなくてはならないものである。

 「禁煙ファシズム」という論議は、目的が酒井法子と同等の、薬物中毒者の擁護にある以上は、無効であり有害である。繰り返すが、喫煙者と酒井法子・押尾学は同レベルと筆者は考えている。その他の面では素晴らしい才能や知性を発揮するひとたちが、ひとえにタバコの話になると単なる中毒者となってしまうのは、嘆かわしいというより、人間はあくまで病態薬理的動物であるという厳然たる事実を示すものであろう。筆者は反省なくラリっている人間の相手は、職業上のものであろうとしたくない。イギリスのように医師に喫煙者の治療拒否ができるような時代に早くなって欲しいものである。

 大麻については、許可されるとしても、副作用(大量摂取のためであろう)による犯罪が発生している事実からは、オランダのように政府によって管理されたかたちでのものになるだろうから、あまり面白くはない。

(本件に関してのコメントは受け付けません。あしからず)

最近の読了
 塩川伸明「民族とナショナリズム」岩波新書 C

 あまり集中して読めていないのだが・・・群盲象をなでる印象の本である。もっとも、大著であった大澤真幸の本でさえ、総花的なものであったのだから、仕方ないだろうか。

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TFCC損傷(3)

 きょうは調子が悪い。いつもの、尺側〜掌側のしびれ、じんじん感だけではなく、深部に「ぴきっ」という感じの激痛を感ずる。あえていうと骨折のような、「骨に沁みる」痛みである。TFCC損傷では、このような「靭帯の損傷では説明不能の痛み」が生ずるとあるが、blogなどではあまりこのような体験談はない気がする。「回内・回外時の運動時痛」とは、ちがう。

 以前書いたように、これはCRPS(複合局所疼痛症候群)のため、というのが筆者の推測である。CRPS Type Iの疼痛は、手の外傷自体でも生ずるが、"immobilization" つまり手の安静自体でも生ずることになっている。

http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/pain-crps.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E5%90%88%E6%80%A7%E5%B1%80%E6%89%80%E7%96%BC%E7%97%9B%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

 治療だが、星状神経ブロックが有効なはずである。ただ、この痛みは神経因性疼痛(neurogenic pain)なので、抗けいれん剤や抗うつ剤が有効なはずである。

 来週、抗けいれん剤のclonazepam(商品名リボトリール)と、抗うつ剤のamoxapine(商品名アモキサン)または milnacipran(商品名トレドミン)を服用して、効果をみたいと思っている。

2009年09月13日

TFCC損傷(4)(冷湿布と温湿布について)

 湿布なんてどうでもいいと思っていたけれど・・・せめて今夜だけは読者のために解説を加えよう。

 冷湿布の主成分は、清涼感を与えるためのL-メントールと、消炎成分であるサリチル酸メチルである(!)。この極論が正しい理由は、実際に「MS冷シップ」などという製品が存在するからだ。最近では、さまざまな非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)を加えたシップも登場している(というか、そちらが多数派)。

 これに比べて、温湿布とは、トウガラシの主成分であるカプサイシンまたはカプサイシン誘導体であるノニル酸ワニリルアミドを配合した貼付剤である。カプサイシン類化合物は、もともと皮膚の血流増加によって、温感を与える目的にて配合された。

 さて、TFCC損傷による疼痛は、あきらかにその外傷だけでは説明できず、CRPS Type 1の要素を含むと考えられる。そして、CRPSの疼痛に対して、カプサイシンの局所製剤は効果をもたらす可能性がある(一定しないようだ)。日本では、カプサイシンクリームは入手できないから(これは、変形性関節症や関節リウマチなどの関節痛にも有効性が期待できる製剤である)、これらの温湿布が代用できる場合がありうる。と考えて、ノニル酸ワニリルアミドが配合されているフルルバンというシップ剤を貰ってきたのだが、どうも化学物質過敏症の症状が出て、調子が思わしくない。そこで封印していたのだが、この数日の疼痛に耐えかねて、また使ってみた。COX-2 inhibitorであるセレコックスはほとんど効かなかった。

 フルルバン、いいようである。

 CRPSの痛みに温シップは試してみる価値がありそうだ。おそらく、皮膚の知覚神経を興奮させることで薬理作用を発揮しているのだろうから、別に患部に貼らなくてもよさそうである(でもやっぱり尺骨頭から茎状突起部に貼るよね、ふつう・・・)。

 眠れないので、あすリボトリールとアモキサン(トレドミンのほうがよい?)を貰ってくる予定である。眠れないのとやる気が起きないのも、CRPSのせい?

2009年09月17日

新閣僚

 厚労相と法務相にしか関心はなかったが、長妻氏の就任はちょっとがっかりである。医療と年金をひとりの大臣が受け持つなど不可能であろう。舛添氏にそれができたのは、医療に関して強力なブレイン(というより、陰の厚生大臣)がいたからである。仙谷由人氏と長妻氏のポストが逆のほうが適切な配置であったであろう。

 逆に法相のほうは千葉景子氏でよかったであろう。アムネスティ議員連盟に属するこのひとが死刑執行の判を押すとは思えない。先日、NHKで国際法の権威が、「アメリカは弾劾主義だが、日本は糾問主義である」と述べていたが、これは運用であって、憲法上はアメリカ人が作った原文の日本語訳であるとことからして、アメリカと同じ弾劾主義である。このために、憲法違反が指摘されている刑事訴訟法およびその実際的な運用である刑事訴訟規則は、被疑者の人権を無視したものであり続け、冤罪の温床となっている。この現実に切り込めるのだろうか? 真の司法改革とは、刑訴法改正であり、行政裁判への裁判員制度の適用であり、そして法曹一元化であるのだが。


先日の購入
 宮城谷昌光「三国志8」文芸春秋社
 もう読み終えてしまった。
 加藤典洋「アメリカの影」
 加藤周一・中村真一郎・福永武彦「1946・文学的考察」以上講談社文芸文庫
 松本清張「けものみち」
 筒井康隆「家族八景」以上新潮文庫

 そんなかんじのものしか読む気がしない。

2009年09月19日

不当判決

 あまりのことに呆れてしまった。全文引用する。

『勤務の合間にたばこを吸う時間は「休憩時間」か「労働時間」か——。居酒屋チェーンの元店長が心臓病で倒れたのは過労による労災と認めた行政訴訟の判決で、大阪高裁は「喫煙時間は労働時間にあたる」との判断を示した。

 原告は大手居酒屋チェーン元店長の男性(44)。大阪府枚方市の店舗に勤めていた01年3月、急性心筋梗塞(こうそく)で倒れ、約3週間入院した。労災認定されなかったため、男性側は退職後の07年、「発症前1カ月の時間外労働が100時間以上」などとする国の過労死認定基準を超えて働いたと主張し、国を相手に認定を求めて提訴。一審は、男性が1日20〜40本のたばこを吸っていたとして、これらの時間を休憩時間とみて労働時間から差し引き、発症前1カ月の時間外労働は基準以下の78時間余りにとどまると判断した。

 しかし、大阪高裁の渡辺安一裁判長は、8月25日の判決で、「店舗内で喫煙していたとしても、何かあればすぐ対応できる状態だったから、労働から完全に解放されているとはいえない」との原告側主張を容認。喫煙時間などを労働時間に算入した結果、1カ月の時間外労働は100時間を超すとして、男性の発病を労災と認めた。国は上告せず、判決は確定した。

 男性の代理人の下川和男弁護士は「労働の実態に沿った判断であり、多くの労働者に勇気を与える意義深い判決だ」と評価。男性本人も「喫煙中も『いつ仕事が降ってくるか』という緊張感でいっぱいだった。主張が認められ、うれしい」と話した。 』

 心筋梗塞の原因は「過労」ではありません。「たばこ」です。

 この判決が「画期的」ではなく、「不当」ということで、社会的な反響が起こることを期待します。

 長妻さん、藤井さん、早くたばこ税上げてください。自民党にはできない政策です。お願いします。

2009年09月20日

白毛門

 二週間空けると足が弱ると言われている。ましてや今回は手を痛めてから一ヶ月ぶりの登山である。さすがにリハビリとして軽い足慣らしが必要と考えた。コストを考えると丹沢、奥多摩、大菩薩近辺でもよかったのだが、SW中、新幹線チケットを奮発して上越国境へ。公称タイム6時間という白毛門を選ぶことにした。

 東京駅始発の上越新幹線で、上毛高原へ停車するのは、「とき」ではなく、「たにがわ」である。6:32発に乗車すると、土合橋へ8:39に到着する。駐車場を過ぎ、沢に架かる橋を渡ると、尾根への取り付きがはじまる。急登であるが、尾根へ乗るとそれを上回る急登である。この山も谷川連峰の特徴である、豊かな自然林と、人工的度合いがすくない登山道のふたつを盛っている。尾根にも拘わらず展望は優れているとはいえないが、時々谷川岳ロープウェー駅やみなかみの街並み、そして一ノ倉沢が望まれる。そう、白毛門は湯檜曽川を挟んで谷川岳と向かい合っており、一ノ倉沢の全貌を眺めることのできる展望台である(この写真、一ノ倉沢の南側にあるマチガ沢かも。たぶん、そう。右側が一ノ倉沢のはず)。

SDIM0757.jpg

 標高1484mの松ノ木沢ノ頭は、よい展望台となっている。が、谷川岳の上部はガスって見えない。白毛門の名の由来となったジジ岩とババ岩(ちょっとわかりにくい)。

SDIM0761.jpg

 白毛門から朝日岳に向かう縦走路は、早くも紅葉の気配が(写真撮らなかった)。

 帰りは、転倒しないよう、慎重に往路を戻る。体力に余裕があれば、朝日岳への往復も考えたが、体力の衰えもありやめておいた。往復でだいたい4時間。帰路につくことにした。

 

2009年09月22日

インチキ登山

 「クレヨンしんちゃん」の作者の方が荒船山で滑落死されたようだ。トムラウシ・美瑛富士の遭難者の方と同様、ご冥福を祈るほかはないが、現場は事故が生ずるような場所ではないのだが・・・

 一方、北アルプス縦走路の最難関、西穂ー奥穂間の「ジャンダルム」での事故については・・・重ね重ね不運なことが重なったというほかはあるまい。二重遭難、つまり救助者も新たな遭難に遭ってしまう、という事例は過去にもあったが、やり切れないというほかはない。しかし、よりにもよってあの場所で発作を起こすとは・・・


 「峠」についての筆者の考えは、すでに述べた。峠は越えてこそ意味がある、と思うのだ。さて、合併して甲州市となった旧大和村には甲斐大和駅があり、笹子峠の西側、つまり甲府盆地の側にあり、日川(にっかわ)によって作られた谷間に位置している。ここは武田家が織田家と最期の一戦を行った場所として知られており、「土屋惣蔵片手切り」など、それにちなむ史跡が多く残っている。

 合併して市になってから財政に余裕ができたのだろうか、この甲斐大和から、日川に沿って北上する県道218号線をバスが走るようになった。この上流には最近完成なった上日川ダムとそれによって出現した大菩薩湖があり、さらに遡ると、日川の源頭である大菩薩嶺に行き着く。バスの終点は、上日川峠である。標高約1600mのこの峠には、従来標高900mの裂石から登るのがふつうだったが(もちろん上日川峠には駐車場があるから、マイカーでアプローチは可能だった)、公共交通機関を使って、「手抜き登山」が可能になったのである。ここから標高1897mの大菩薩峠までは、まさに「ハイキング」である。もっと楽な方法としては、標高1700mの「福ちゃん荘」までタクシー、という手は昔からあったが。

 さて、こんかい、白毛門のダメージから回復していない身で、どこへゆくか迷ったが、湯の沢峠から北側へ連なる小金沢連嶺を選ぶことにした。ここは取っておきたい場所だったのだが。ちなみに、ここから南へ連なる尾根は、南大菩薩連嶺と呼ばれている。ここは、すでに踏破している。このときの記事によれば、湯の沢峠に着いたのは10:00とあるが、今回は9:53。あまり変わりがない。かなり疲れていたようだ。

 まずここからは、白崩れから名付けられたと思われる白谷ヶ丸へ。ルートは、この白ザレの中を通過する。

shirozare.jpg

 頂上へ辿り着く前、右側に石碑群を見る。あれは何だろう?

stone.jpg

 頂上には何もないが、ここから黒岳に向かう縦走路が素晴らしい、と思っていたら、すでに山梨県によって認定されていたようだ。

kurodake_1.jpg

kurodake_2.jpg

 そう、この縦走路の特徴として、ほとんど植林をみないことは特筆されてよい。黒岳の山頂を越える頃から、シラビソ(だと思う)を中心とする針葉樹帯となり、一瞬南ア深南部を彷彿とさせる深山感が漂う。南大菩薩連嶺にはこのような場所はなく、草原と明るい疎林が中心であり、かなり雰囲気が異なる。ここは、ヤブあり、落葉樹林・針葉樹林あり、そして明るい草原ありとさまざまな山のすがたをみることができる。

 牛奥ノ雁ヶ腹摺山に向かう鞍部に水場があり、降りてみる。水量はまあまああり。しかし乾季にはかなり下まで降りる必要がありそうだ。

 牛奥ノ雁ヶ腹摺山には12:00前に到着。ここで昼食とするが、展望は曇りのため、利かず。黒岳からこの縦走路には起伏が乏しく、小金沢最高点には12:20に到着。このルート、だいたいにおいてトレラン可能コースだが、それではもったいない。草原と森林の交錯する美を味わうべきコースである。

 小金沢最高点を越えて、石丸峠までの道は、今までの平坦なコースを思うと、多少面食らうものがある。針葉樹林帯のなかの迷路のようなコース(テープが懇切に着いているので見失うことはない)、痩せ尾根を左側に避けるトラバースの歩きにくさ、ここは大菩薩側から歩いた場合、長いみちのりを思って意気阻喪する場所ではないだろうか。しかし心配は不要で、小金沢最高点を過ぎれば道は格段によくなる。

 狼平と呼ばれる草原に出ると、大菩薩湖が眼下にみえてくる。

SDIM0794.jpg

 ここから石丸峠まではすぐである。13:00到着。小金沢最高点を振り返って。

SDIM0795.jpg

 標高1940mの石丸峠から、700mの裂石まで一気に下山するのが登山の作法である。しかし、一ヶ月のブランクから復帰し、白毛門のダメージがまだ残っている(標高差1000mの山で筋肉痛が残るなどありえない・・・)筆者には自信がなく、1600mの上日川峠からバスで下山するというエスケープを取ってしまった。これでは大菩薩登山客を非難できまい。

 とりあえず、有り難いバスなのであった。甲州市ならびに栄和交通に感謝したい。

小金沢連嶺 おすすめ度:星四つ

2009年09月23日

TFCC損傷(5)

 受傷後約一ヶ月にして、ようやくCRPS様の疼痛は軽快しつつあるようだが、もとの損傷自体による痛みは不変である。触診上は尺骨茎状突起周囲ではなく、手掌の豆状骨周囲の違和感、疼痛と、特にものを書く時に豆状骨がちょうど机に当るために、尺側のしびれ感がいつまでも続く。

 症状の改善に有効であったと思われるもの
・温シップ(カプサイシン)
・鍼
・ミルナシプラン(トレドミン)
 効いている可能性があったもの
・クロナゼパム(リボトリール)

 ただし、トレドミンは吐気が強い(筆者の場合)。リボトリールはラリってしまうので、半量を寝る前に服用している。

 ようやく、文献を数本読み終わった。1989年のA.K.PalmerらによるTFCC損傷の分類の原著はまだ入手していないが、どうやら2000年に書かれたPalmerらの総説が治療のターニングポイントらしい。また読後まとめてみよう。

 連休中に読んだ本はこんなかんじ。

・ブレヒト「母アンナの子連れ従軍記」
・松本清張「点と線」「砂の器(上下)」「けものみち(上下)」「真贋の森」
・山本周五郎「さぶ」
・筒井康隆「七瀬ふたたび」「家族八景」
・埴谷雄高/北杜夫「難解人間vs躁鬱人間」
・ガッサーン・カナファーニー「太陽の男たち・ハイファに戻って」

2009年09月30日

やっぱり長妻には「政治感覚」がなかった

 「混合診療の禁止は違法」という訴えの控訴審で原告が逆転敗訴という判決がなされた。それに対して、長妻新大臣が「妥当な判決」と述べたらしい。

 この裁判は、患者が「健康保険で認められていない治療を、健康保険で認められる治療と同時に行った(混合診療)場合、すべてが(健康保険認可分も含めて)自費診療となるのは、おかしい」という訴えであった。まず、「健康保険で認められていない先端治療に健康保険を利くようにしてくれ」という訴えではなかったことに留意して欲しい。

 かつ、この裁判の本当の争点は、「混合診療を認めることは倫理的に、また医学的に正しいか」ということではなかった。「混合診療の原則禁止」に法律の明文規定がなかった、ということが問題だったのだ。つまり、健康保険法の厚労省による独自解釈が「法律」扱いをされていた、という現実に対して提起された訴えだったのである。

 言うまでもなく日本は法治国家だ。行政の出す命令や通達は法律の下位のものであり、特に後者は法的な権限はないとされている(違法性を裁判で争うことが可能である)。この点について、大臣は(たぶん)考えることなく追認を出してしまったに等しい。つまり、「官僚による法律の(勝手な)解釈」を許してしまったことになる。これは、官僚ではなく政治家主導の政治(国会は立法府であるから法律による法治政治、ということになろう)を旗印にしている民主党にとっては、致命的な発言である。

 この判決の意味についてよくわからなければ、とりあえず「わからない」と言っておいて、あとでコメントを発表すれば済む話だ。まるで厚労省の役人からレクチャーを受けて、それを鵜呑みにして言ってしまったようなこの大臣の発言は、彼の政治家としての能力と感覚に、大いに疑問を持たせるものである。やっぱり、「年金担当大臣」がいいところで、厚労相はむりだったのではないだろうか。

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読んだ本を列記・および万六尾根について

最近の読了
 加賀乙彦「フランドルの冬」新潮文庫
 J.L.ボルヘス「創造者」岩波文庫
 宮城谷昌光「古城の風景1,2」新潮文庫

 南秋川から東京ー神奈川県境尾根に向かうルートのひとつである、万六尾根(三国峠みち)を歩いた。東京で唯一野猿が生息している場所だということだが、尾根はほとんど植林に覆われており、雰囲気に乏しい。静かであるということ以外には魅力に乏しいと言って差し支えないだろう。

万六尾根(三国峠みち) おすすめ度:星二つ

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