雪辱の和名倉山
前回、川又での取り付きがわからなかったため、急峻な尾根を強引に登るといういつもの方法(笑)で、1173m小ピークまで三時間というタイムロスをしてしまったため、もう一度川又からのリベンジを図ることにした。スタートは、前回よりも一時間早い四時。これなら日帰りできよう。
まず、川又のバス折り返し点に積もっていた雪がすっかり消えているのに驚く。まだ二週間しか経っていなかったのに、この季節の山の様変わりは大変大きなものだ。前回転倒した原因である路面の凍結もなく、心配された階段の下りもなんなく降りられた。もっとびっくりしたのは・・・
そう、明瞭な踏み跡があったのだ。
川又道の取り付きは、地形図にも表示されている、この沢沿いに進んでゆくのがキモなのだが、前回はまったくそれが見えなかった。雪が消えてみると、その沢沿いに進んでゆく踏み跡がヘッドランプの光だけではっきりわかるのだ。となると、このルートの困難さはまったくなくなる。ただし、こちらのルート図を見ていただければわかるが、1050m付近でルートを見失って、西へ大きくトラバースしている。ここは逆に東側を巻くようなコースになっている。大きな問題はなかったが。
そして前回と同じルートを辿る。1173mから下降した鞍部で尾根を右(西)側へ外し、トラバースしたのちに西側の斜面にジグザグに切られた道を上ってゆく。ここも、前回のような深い雪はまったく消失していて、ラッセルの必要がなくなっていた。1762mのピークも楽に越え、前回敗退のヒルメシ広場(1762mから下った鞍部で、熊谷高校山岳部の標識がある)に8:20くらいに着いてしまった。これで日帰りできるのはほぼ確定、と思った。
ここからが川又道の真髄である、西側斜面のトラバースである。歩きにくい上に、まるで和名倉山のピークを避けて南側へ逃げてしまうようなこの道、事前に地形図をよくみて認識しておかないと、かなりのストレスになることはまちがいないだろう。地形図をみる限り、1762mからそのまま尾根通しに歩いてしまったほうが、楽そうに見えるのだが。もともと登山とは違った目的で設けられた道なのだろう。
この延々と終結しない巻き道を一時間半ほど歩くとようやくにして東仙波からの登山道に合流する。ここからは特に不明瞭な箇所もなく、一時間強で山頂へ到達することができる。しかしこの山、本当に展望がないのが売りである。山頂に至っては、誰もいないばかりではなく、本当に樹林に囲まれ、山頂という雰囲気の全然ない場所である。展望重視のハイカーにはまったくお薦めできない。
帰り、あのトラバース道を歩くよりは、迷う危険があっても二瀬から帰りたかった。ということで、二瀬分岐から降りてみた。山頂の北側にある2000mピークを東側へ巻いて、再び尾根へ合流するまでは迷いそうな箇所はない。1684m地点にも、地形図をみていれば道を間違えることはないだろう。1684m-1639mの間の鞍部で、二重山陵のような地形が出現し、道を失いやすいが(ここに二瀬から登ってきた登山者の足跡があり、ルートを外していたので、それに釣られて間違えてしまった)、ここを見ていただければわかるように、ルートを知らないと歩きにくいだろう。ここは不自然な道のつき方をしている。さらに、ここから200mを一気に下った後、ほぼ真北へ10mほど登るのだが、これもここにある森林軌道の終点へゆくためで、ルートを知らなければわかりにくいだろう。
ここからは森林軌道跡をずっと歩いてゆく。平坦だが決して歩きやすくはない。一時間半ほどかかっているが、疲労した身には精神的に辛い歩行である。1369mピークから真東へ落ちている尾根と合流すると、待望の下りである。地形図上の道は真東の尾根通しに下っているが、実際の道は北東の急な尾根に付いている。たしかに、大洞川(秩父湖)にかかる橋に出るなら、そのほうが合理的ではある。この尾根には特に困難さはないが、植林と自然林の間を降りてゆくことを覚えておいたほうがいいかもしれない。
かくして、和名倉山川又道・二瀬道の日帰り登山は終結した。大きい山だったよ・・・
参考:すうじいさんのページ