某サイトより
「メル友のALS患者激励 安倍長官が官邸に招待」だと。
ALS(amyotrophic lateral sclerosis)は、あのホーキング博士が罹患して一躍有名になった疾患。徐々に四肢の筋力低下が進み、発症して数年後に球麻痺(嚥下機能)や呼吸筋の麻痺が生じてくる。そうすると人工呼吸器の装着を余儀なくされ(実際の装着率は三割程度に止まっている)、意志を疎通させる手段として最後に残されるのは外眼筋のみ(視線と文字盤を使用する)というTLS(total lock syndrome,閉じ込め症候群と呼ぶ)の状態となってしまうという病気である。
こういった難病とそれを支える福祉の欠陥を世に知らしめるという意味では有益な行動なのかもしれないが、これは公私混同なのではないか。激励は必要なのかもしれないが、政治家としての人気取りに過ぎないのではないか。ALSの在宅介護における問題のうち、あの「痰の吸引問題」(人工呼吸器装着の有無を問わず、医療従事者あるいは家族のほかは痰の吸引を行ってはならない)といった、バカバカしくしかも解決が簡単な問題にメスを入れるなど、このひとたちにできる政治的行為はいくらでもあるからだ。
また、話は変わるが、筆者は「難病の子供が多額の寄付を集めて渡米、移植に成功」といった記事にはとても不快感を覚えるのだが、それはまたいずれ項を改めて触れよう。