m3.comはSo-netが運営する日本最大の医療系サイトである。まじめに見ているとポイントがたまってJALのマイルなどに変換も可能だそうだが、毎日配信されるメールに目を通すくらいである。それにしても最近気が滅入るような事件(裁判)が多い。例えば、きょうは「主婦のたんは粘度が高く、血の塊のようなものが生じる可能性もあり、病院側は頻繁にたんの吸引などを行い、呼吸困難を防止する注意義務があったのに怠った」こんな判決文で病院に6000万の支払いが命じられている。ここはまんざら知らない病院でもない。
気管切開チューブが痰によって閉塞するような事例はおそらく全国で年に数十件から数百件に及んでいるとみるのが医療関係者の常識だろう。そして、このようなケースでは大抵基礎疾患が脳梗塞等であることが多く、「仕方がないですね」という説明で済まされるケースが多いと考えられる。裁判長が言うように頻回の痰の吸引が必要であるなら、このような患者層が入院している病院のスタッフ数ではとても無理だと思われる。ほとんど医療機関に診療上の無過失を要求しているに等しい判決であると言える。最近の裁判所の風潮はこんな感じなので、救急要請は可能な限り拒否する、家族に問題のありそうなケースはなるべく他の医師(病院)に渡す、など、仕事上でも如何にしてトラブルを避けるか、それを考えることが第一になってきている。これからこの業界に入ってくる新人さんは本当に気の毒だが、社会がそれを望んでいるなら仕方がないだろう。
また、民事だけで済む問題でもなくなってきているようだ。何と、過誤や事故の認識がなく、24時間以内に警察に届けなかった場合は、逮捕されてしまうらしい!
今後の業界の動きによっては、製薬メーカーや生命保険会社への就職なども視野に入れて将来を考えなくてはならないようである。大学に入学した当時はこんなことはなかった。今、学生なら躊躇なく進路を変えているだろう。