体調がわるく、むずかしい本が読めない。ということで、どうしても頭を使わないで済む歴史物になったのだった。
昨日の購入 なし
昨日の読了
ピーター・ウエッツラー「昭和天皇と戦争」原書房 A
この時期、ビックスやダワーに続いて、昭和天皇関連の書籍が国内、国外を問わずいろいろ出たのだった。このはなしには興味があったので、何冊か集めている。そのなかで、ビックス「昭和天皇」は、昭和天皇こそが軍国主義を推し進めた黒幕だったという説に立つ。それに対してウエッツラーはもちろん批判的で、この本の主題をひとことで述べてしまえば、「昭和天皇は自分の(そして皇室の)保身こそが最重要課題だった」ということに尽きる。そして、それを昭和天皇自身の言行から証明するだけでなく、かれの受けた教育や、重臣たち(特に牧野伸顕)を取り上げることで間接的にも証明している。
ビックスの本はきわめてジャーナリスティックで、小説的な面白さがある。それがピューリツァー賞を受賞した理由であるとおもわれるが、こちらは地味な実証的研究で、それだけにまた説得力がある。筆者としては、ウエッツラーに軍配を上げたいところだ。