冬に登り残した、道志の菜畑山〜今倉山〜二十六夜山の、後半のルート、すなわち道坂隧道手前の林道から今倉山〜赤岩へのコル(西ヶ原)に出て、そこから二十六夜山へ縦走するルートへ行ってきた。カメラを忘れたのでとくに掲載する写真はない。
林道から西ヶ原までの道は、ときどき急登があるものの、特別問題はなく、一時間ほどで到着。ここから赤岩までは二十分ほどである。展望のよい赤岩から小さな頭稜をいくつか超えて、林道を横切ると二十六夜山である。ここの山頂はなぜだか蠅が異様に多い。早々に退却、上戸沢への下山路を取る。ここから1時間半ほどで戸沢の「芭蕉月待ちの湯」に到着。ここは地元のひとたちの憩いの場になっているようである。
ここから帰りは赤坂駅まで一時間車道を歩いたが、途中で野生のタヌキに遭遇。動物園以外ではじめてみたよ・・・むかしはタヌキ汁にして食べていたんだね。
このコース、三時間ちょっとで、新宿から谷村町までの電車賃と、谷村から道坂隧道手前までのタクシー運賃を使うにはもったいない。せめて道坂隧道から今倉山に直接登るルートか、やはり菜畑山からの縦走にすべきであろう。冬、西ヶ原から二十六夜山まで一気に行ってしまうんだったとちょっと後悔。また、温泉の質、雰囲気だけでいえば、同じ道志でもここよりは杓子山下山口にある不動の湯のほうがおすすめである。
本日の読了
酒井直樹「希望と憲法」以文社 A
本書の姉妹書である「日本/映像/米国」には少々辛い点をつけたが、本書はいちおう合格点である。酒井氏の持ち味はその深い知識に基づく緻密な考究であり、その長所が本書にはよく出ていると考えられる。
副題は「日本国憲法の発話主体」とあるが、後半はもっぱら米国=日本の、現在まで続く占領=被占領の共犯関係に光が当てられ、その共犯関係の戦犯として「体制翼賛型マイノリティ」という概念が呈示され、その代表的な人物として和辻哲郎と江藤淳のふたりがあげられ、分析される。この後半を読まないと、前半の「米国の占領政策から生まれたはずの、しかし米国の帝国主義的な支配を裏切るツールと化してしまった日本国憲法」という論旨は理解しにくいかもしれない。
最後にあのライシャワーのメモが翻訳されて載っており、この内容が本書の考察のひとつの根拠となっている。ここに要約を書いてもいいのだが、是非本書を手に取って、この部分だけでも一読されたい。「国の誇り」とか民族主義的になればなるほどアメリカ帝国主義にからめ捕られてゆくという逆説が、大澤真幸のような逆説の論理ではなく、順接論理で説明されてゆくのは、読み手に対する強い説得力を持っている、と筆者には思われる。けっきょく、酒井氏の論理からすると、日本に真の独立をもたらすものは、ネグリの「マルチチュード」ということになるように思われる。本書にはネグリのネの字も出てこないのではあるが。
しかし、大澤真幸氏の新刊、さすがに筆者はもう買う気は失せている。
>タヌキ
図鑑で調べてみたら、タヌキでなくアライグマだった! アライグマはもともと外来生物で、天敵がいないために各地で増殖しているのだそうな。ブラックバスといい、セイヨウタンポポといい、日本は確実に植民地化しつつあるといえよう。