相変わらず右手首は悪いままである。
続けよう。
舟窪と呼ばれる地点で万太郎尾根に駆け上がると、傾斜はかなりゆっくりとなる。右手に仙ノ倉山への稜線が見えてくる。大ベタテノ頭まで上がると頂上はもうすぐであるかのように錯覚するが、何のここから二時間以上かかるのである。左手に見えるのは一ノ倉山〜茂倉岳への稜線だ。そして、正面には、万太郎山が。

ここからはしばらく正面方向=万太郎山への展望の利かない痩せた尾根道を辿って、井戸小屋沢ノ頭へ出る。万太郎山が随分と近くにみえるが、ニセピークである。

土尾根が一部岩稜や、足場の悪い斜面になるので、慎重に進もう。もうしばらくすると、大障子ノ頭からの縦走路と合流する。頂上の展望は、よい。右が仙ノ倉山。

この時点でほぼ12時だったため、仙ノ倉山への縦走は断念。もと来た吾策新道を土樽へ戻る。残念な結果ではあったが、わずかに一人と会うだけの静かな山旅であった。