写真を載せてしまうと、もう書くことがなくなったかのように思ってしまうのは、わるいくせである。
http://picasaweb.google.com/daepodong/091017#
例によって高崎から上越線へ乗り換え、みなかみで登山客の大部分は下車する。そこで残ったひとびとも、ほとんどは土合で下車してしまう。清水トンネルを越えて土樽で降りるのはほんの数人に過ぎない。しかし電車に残ったひとびとのうち、さらに越後三山をめざす人びとも理論的には存在しうる。しかしそれらのひとびとは越後湯沢まで新幹線を利用するだろう。
途中で前回辿った吾策新道を分けて直進する。茂倉新道の入口は広場になっていて、バンなどが止まっている。地元のハイカーたちだろうか、それとも工事現場でも近くにあるのだろうか。
のっけから地形図どおりの急登である。粘土質の道で、しっかり足型がついているが、降雨後などは滑りやすく注意が必要だろう。しかし吾策新道よりはよほど踏まれている。谷川岳方面からの下山路としても利用されているからだろう。天気はわるいが、尾根に乗ると主に対岸・・・足拍子岳などの稜線がみえる。今回の山行は新しく買ってしまったシグマのDP-2のデビュー戦だが、随分と派手に写る気がした。一部、パナソニックのワイコンと組み合わせた画像も載せてある。まず第一の目標は矢場ノ頭へ着くことだが、目標が目視でき励みになる。土樽駅出発8:38だが、10:30前に矢場ノ頭へ着いてしまう。
矢場ノ頭へ着く前に二人連れの登山者に遭遇する。随分と早い下山だなと思ったのだが、「上のほうはガスッてるよ」と言われ、早いうちに写真をたくさん撮っておこうと思う。1683mピークを越えるとだんだん強風になり、温度も下がってくる。鞍部の小屋はみると工事中である。でもこの強風では山頂付近で食事を取れそうにない。小屋まで辿り着き、「入ってもいいですか?」と断って工事中の小屋へ入る。中は暖房されていた。聞くと、途中ですれ違った二人は作業のひとで、下に停めてあったバンは全部工事関係車だという。材料はヘリで降ろすが、人は尾根を上り下りするらしい。「あなたが今日最初の登山者ですよ」と言われる。この天候では茂倉新道をこの日に登ったのは筆者ひとりだろう。矢場ノ頭までで全行程の半分かと思っていたが、頂上へ着いたのは矢場ノ頭から一時間強であり、500mの標高差を一時間で登ってしまったことになる。
これでかなり余裕ができた。ここから一ノ倉岳への縦走路で一人を追い越す。聞くと蓬峠からの縦走だという。いわゆる馬蹄型縦走である。ご苦労様。さらに谷川岳への縦走中に大学生と思われる、テント泊装備のパーティに出会ったが、その紅一点が可愛いこと! よほど写真を撮らせてもらおうかと思ったが、止めておいた。やっぱり写真くらい撮らせてもらうべきだったか。
茂倉岳から谷川岳まで一時間で着いてしまったので、天神尾根をおりる予定を変更して、まだ未踏のルートを降りることにした。西黒尾根から分岐する厳剛新道である。このルート、一ノ倉沢と並んで沢登りあるいは冬期の登攀の対象になるマチガ沢の全貌を観察できるルートとして人気があるが、この紅葉の時期は樹林帯をゆく西黒尾根よりはずっとよいルートであっただろう。ワイコンを使って30mm相当で撮ったのがここである。
というわけで、このルート、逆コースでも行けるし、意外にキツイルートではない。ただし、巌剛新道を登りに取ると、あのアプローチにうんざりするかもしれない。しかしルート自体は、マチガ沢のみならず紅葉を鑑賞できる素晴らしいルートであった。